2018年11月15日

水乃博士の「水と緑の話」 紅葉と気温の関係

紅葉と気温の関係

水乃博士が上海に来て、秋なのにあまりきれいな紅葉が見られないことに不満である。
まず、カエデ系の立木があまり多くない。理由は、病虫害に強くないからだとわかっているが。
確かに周辺の平均気温は下がってきたが、たぶん紅葉に十分な環境になっていないのだろう…
ということで、今回の博士のお話は紅葉と気温の関係について、としましょう。

(上海市内の紅葉の様子、2018年11月13日撮影)
20181111_151556.jpg

紅葉の三大要素 ; (季節の見逃せない情報Follow nao参照) 
@ 最低気温が8℃以下になると紅葉が始まる 
A 最低気温が4℃以下になると紅葉が加速
B 春から夏にかけての日照時間は紅葉の鮮やかさに影響
気温の寒暖の差が大きくても、最低温度が8度以下にならなければ、紅葉はあまり進まない。また夜間の気温がおよそ8度を下回ると紅葉が進むが、さらに下がるほどに紅葉する。
夏に日照時間が多いと、紅葉の色を出す色素のもとになる糖分を生成する光合成が活発に行われる。
(Trill より )

(2017年11月、小浜の明通寺庭園)
20171111_095935.jpg


そして、紅葉が発生するメカニズムは以下の通り。
植物の葉の色を決める色素成分は、主に緑色のクロロフィル(葉緑素)、黄色のカロチノイド、赤色のアントシアニンの3つからなっている。
植物の葉には緑色のクロロフィル(葉緑素)と、黄色のカロチノイド(カロチン類とキサントフィル類)があるが、夏は光合成が活発に行われるためにクロロフィルがずっと多くて、葉は緑色に見える。しかし秋は気温が低くなるため光合成の働きが弱まり、クロロフィルが分解されて、カロチノイドの色が目立ち黄色くなる。イチョウやポプラのような落葉樹の葉が秋に黄色になるのはそのためです。(”紅葉と気象条件の関係 SKYDATA)

寒くなってくると、葉柄の付け根にコルク質の離層という組織が作られるために、葉の中の物質は茎に移動しにくくなり、光合成で生産された糖が葉に留まる。この糖からカエデなどでは赤い色素アントシアニンが形成されて葉は赤くなり、その後、葉は離層のところで切り離されて落葉する。
気象庁の定義では、各地方の気象台エリアに標準木を定めて、その木の葉の約8割が紅葉した最初の日を「紅葉日」、約8割が散った日を「落葉日」としているとか。

20171111_112549.jpg

ということで、現在の上海の気候ではまだ8度を大きく下回っていないので、カエデの葉の中のアントシアニンが十分に発色しておらず、きれいな紅葉になっていないということです。しかし、日中平均気温は20℃をすでに下回り、乾燥(栄養の濃縮)も進んでいるので、そろそろと期待していたものの、どうやら枯れと落葉が先に進行するのが例年のようです。
今年は、12月末に帰国となると、博士は大好きな紅葉の景色を見ることができそうにないということ、残念ですね…

ちなみに、楓の花言葉は、
調和。  美しい変化。 大切な思い出。 遠慮。 節制、自制。  とのことです。


(紅葉でヒットする商品とは)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

桐葉菓 15個入 賞味期限10日
価格:1950円(税込、送料別) (2018/11/15時点)

楽天で購入



posted by 水乃博士 at 17:15| Comment(0) | 水と緑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

水乃博士乃」「水と緑の話」 バイオマスプラスチックにフェノール?

バイオマスプラスチックにフェノール?

水乃博士は、生分解性材料の研究開発に6年間(農水省、山大、長大)をかけた時があったが、成果は乏しかった。理由は、ごく単純に石油製品との価格競争力が無いためだった。そのために、生分解性まがいのプラスチックや、誤った混合プラの使用、グリーン製品という表示の濫用、使用すべきでない分野への生分解性素材応用など、現在までかなりの苦渋の段階を経てきている。

近年、ようやくプラスチックストローの問題が波紋を投げかけ、マイクロプラスチック汚染の状況がひどいことに、多くの人が気付くことになった。そこで、また生分解性素材が見直されてきたのだが、この汚染を防止すべくバイオマスプラスチック材料というものに対して、何か求めている姿に違和感があるようだ。

*1.原料が不可食のバイオマス資源であること。 
*2.微生物による発酵、酵素反応、菌体活用などによる生産。 
*3.生産条件が、環境負荷の小さいこと。
*4.生産物が、生分解性であること。
*5.生産物は、簡易な操作により環境に影響のない物質になること。

原料が草木類、あるいは廃棄物の主に糖類、セルロース、キシロースなどで、微生物を用いて生産することは相変わらずの条件である。しかし、生産物を現状で存在するポリエチレンやポリビニルアルコール、ポリフェノール樹脂、アラミド繊維などに加工して用いるのは、どうも生分解性の原則にそぐわないと感じた。言葉の遊びのように、グリーンプラ、バイオポリマー、エコ製品・・・というものが出回っているが、これらはみな生分解性ではないのか? おそらく、CO2削減(カーボンニュートラル)と多くが勘違いをしているのではないか?

つまり、例えバイオマス素材を原料に使っていても、ポリマー化の段階以降で、一般的な環境微生物による分解が難しくなるようでは、生分解性の意味が無いと考えています。
マイクロプラスチック汚染を無くしたいならば、そのためになる製品を生産するのが、本来の生分解性素材開発であり、現状にある便利で強くて壊れないプラスチックを、違う材料から作っても、本問題の解決にはなりません。

そこで、特に気になったのが「PABA;パラアミノ安息香酸」の生産とアラミド繊維化でした。PABAは、美容に詳しい人ならばすぐわかる、葉酸を生成する素材、そしてアンチエイジング、美白成分と呼ばれるものの一つです。微生物の代謝物なので大量摂取しない限り害はなく、当然生分解性です。しかし、これを原料にして従来の繊維のように合成、重合してしまうと、もう生分解性どころか、鉄よりも強い繊維強度を持つケプラーになってしまう。これは、地球温暖化対策としての石油資源使用削減であり、やはり生分解性とは意味が違う。そして、それがグリーン化学品として、乳酸やコハク酸の製造開発と同列で記述されてきている。

原材料が石油由来ではなくバイオマス由来であり、製造コストが見合ったところで、それで生分解性の意義が失われるとしたら、本来の環境問題解決の基本から外れることになります。
そこには、博士が最初に語った価格競争力の問題が、見事にすり替えられて存在しているということです。

バイオマス、プラスチックでヒットする商品類: 





posted by 水乃博士 at 15:38| Comment(0) | 水と緑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月15日

水乃博士の「水と緑の話」 砂漠化との闘い

砂漠化との闘い

砂漠とは、「乾燥地域、半乾燥地域、乾燥半湿潤地域における気候上の変動や人間活動を含むさまざまな要素に起因する土地の劣化」と定義されている。
水乃博士は、水処理とともに緑の土地改良を進めることを願っており、砂漠化問題に対する現在の技術的な対策に興味がある。今回は、中国での砂漠化防止策の展開についての情報を見たので、そこを交えてのお話を進めたい。

まず基本的な知識として、なぜ砂漠化は進行するのだろうか。
@ 自然環境の変化: 降雨の減少、乾燥化。気象条件の変化。
A 森林伐採、放牧、農地化(焼き畑)などの人為的な土地の劣化。
B 塩害による土壌の劣化。灌漑が不十分な農作業の結果。
C 人口増加: 食糧生産のための農地拡大、住居土地の開発による緑地減少。
多くは、人為的な環境の悪化が砂漠化を招いているようです。
乾燥地域は地表面積の約41%を占めており、暮らす人々は20億人以上、その少なくとも90%は開発途上国の人々、砂漠化は食料の供給不安、水不足、貧困の原因になっている。さらに毎年6万km2の大きさで砂漠化が広がっているらしい。

2017年10月にCOP13があり、そこで中国が黄土高原の緑化に関する報告を行った。
中国は、世界の耕地のわずか7%で世界人口の5分の1に対する食料を生産しており、耕作地の65%が、中国北部および北西部の乾燥地域にある。黄土高原はこの乾燥地域の一部であり、その広さはフランスに相当。黄土は、数千年にわたり、ゴビ砂漠から風によって運ばれてきた風成堆積物である。黄土高原は中国文明の発祥の地であるが、その理由は、この高原土壌が非常に肥沃であり、耕作しやすいことにある。しかし、水と風による浸食を極端に受けやすく、何世紀にもわたる不適切な管理の結果、土地は痩せ、黄河には膨大な量の堆積物がもたらされた。黄土高原地域の3分の2以上が、土壌浸食を受けていると推定されている。1950年代後期に黄河で行われた観測では、最大で年間3ギガトンの堆積物が確認された。
土壌侵食.jpg
(中国甘粛省平涼の深刻な土壌浸食。Photo: Lulu Zhang / UNU)

こうした土壌浸食を防ぐため、中国政府は1950年代以降、階段耕作、砂防ダムの建設、植生復元(とくに植林)といったさまざまな土壌保全プログラムを実施してきた。森林の構築は、水による土壌浸食を最小限にするのみならず、中国北部における土地劣化対策を目的としたものであった。土地の劣化は農地面積を著しく減少させ、結果的に、持続可能な地域開発を脅かす。
1978年には、三北防護林プロジェクト(中国版「緑の長城」として知られる計画)が立ち上げられた。これは、三北地域(面積148万平方キロメートル)の森林被覆率を2050年までに最大15%拡大することを目指すものであった。しかし、土壌浸食と黄河の堆積物の量が低減された一方で、アジア第三の大河であるこの川の流量に著しい減少が見られた。
黄河流域では総取水量の80%を農業が占め、圧倒的最大の水消費要因となっていることから、流量の減少は中国の食料安全保障に影響を及ぼしかねない問題である。2000年から2010年の間における年間平均流量は、1950年から1999年までの流量平均値のわずか60%に過ぎなかった。植林もまた、重大な影響を及ぼしている。

1949年に6%であった黄土高原の森林被覆が、2010年には26%にまで増加した。森林は、他の土地よりも多くの水を蒸発散させるため、この増加は、中国北部の水資源の減少の大きな一因となった。そして、新たに構築された森林は水不足を背景として一般的により成長が遅く、病気にかかりやすい傾向を持ち、植生の安定性が低い。
干ばつや洪水の頻発および激化が予想されることから、成長社会における水需要の高まりが水と食料の安全保障を脅かし、中国の乾燥地域における社会的な脆弱性や不安定性を増大させる。水資源のさらなる減少を防ぐために、中国は森林・土地・水の統合管理を確立する必要がある。例えば、年間降水量が450ミリ未満の地域では、植林を行うべきではない。

干ばつの起こりやすい地域では、草地化がより適した解決策となる。その理由として、草地は枯渇した水資源の回復を確保しつつ、土壌を安定させる。水消費の少ない土着の樹種を取り入れることや、生育する木のまばらなサバンナ疎林のような森林を構築することによっても、干ばつの状態を緩和することができる。樹種の構成を変更したり、間伐(立木本数の調整)を通じて既存の植林地の森林構造を改めることにより、森林の安定性を高め、ひいては森林の水消費量の抑制につなげる。 
(黄土高原の緑化対策について 2017年10月)

さて、上記の砂漠化対策において大きな変化があったことは、やみくもな緑化、森林化の方法では広域環境の水収支バランスが崩れることがある、ということが分かったということ。もともと水資源の乏しいところに、水消費の大きな樹木が育ってきたら当然その蒸散量が増えて、下流地域に水が行きわたらなくなり、敷いては河川(黄河でさえも)の流水量が減るところまでくるということだ。

そこで水資源管理という考え方の下、森林、草原、農地、河川、地下水脈、などの統括管理を行うことは極めて有効な思考だろう。ここにさらに、有機物(木質資源、バイオマス)量のファクターを加えつつ、緑の資源活用までを炭酸ガス対策と兼ね合わせて思考すると、博士の理想とした総合的な自然資源活用にたどり着くような気がした。やはり、中国の水処理、水環境対策は興味深いものがある。

砂漠に関する商品類:




posted by 水乃博士 at 15:00| Comment(0) | 水と緑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月11日

水乃博士の「水と緑の話」 体温の調節

体温の調節

暑い!ところで、なぜこの暑い中でも体温は一定にされるのか。最近、水乃博士が読んだ参考書をまとめて解説しました。
私たちが物を食べるのは、新しい細胞をつくるためと、体温を維持するためです。代謝で生じる熱量は、糖質とタンパク質が1gあたり4kcalで、脂肪は1gあたり9kcal。代謝で得た熱の60%は、体温維持のために使われます。健康な人の体温はいつでも36℃前後で、これはホメオスタシスの一種です。

身体内では、食物を栄養素に分解したり、エネルギーに変えたりするなど、生命活動に必要な化学反応(代謝)が絶えず行われています。これらの化学反応は、体内にある数千種類もの酵素が触媒(しょくばい)となって進みます。体温を維持するのは、この酵素の働きをよくするためです。酵素反応は温度が高ければ高いほどよいということではありません。生物体内での酵素が最も活性化する至適温度は36〜37℃。この温度を超えると、酵素は一種のタンパク質ですから変性し、反応速度は急に減少しますます。

ヒトは、体温を一定に保たないと生きていけない恒温動物。どこの温度が基準になっているのでしょうか。暑いときは皮膚温も36℃くらいまで上がり、皮下はからだの奥と同じ37℃くらい。一方、寒いときは足の先などは30℃くらいで、腕の付け根あたりでも32℃くらい。いずれの場合も、脳の温度は37℃に保たれています。つまり、体温調節で最も重要なのは、脳内の温度を一定に保つことです。暑い場所で運動や作業をする際、脳内の温度が40℃以上になることがあり、44℃以上になると脳は障害されます。また33℃以下に下がると、私たちは意識を失ってしまいます。
発熱.png

交感神経と副交感神経、内分泌、体温調節などの機能はすべて、視床下部が司令塔になっています。視床下部がしている体温調節のメカニズムは、エアコンの自動調節機能に似ていて、セットされた温度(セットポイント)に向かって、体内で産生する熱量(産熱量)と体外に放出する熱量(放熱量)の調節をしています。

身体が体温よりも寒い環境にさらされると、脳の視床下部からは熱を逃がさないようにする指令と、熱を産出するための指令が出されます。皮膚の表面や手足の末端はもともと熱を放出しやすいので、毛細血管を収縮させて、熱を運ぶ血液が流れないようにする。鳥であれば毛を逆立てて空気の層をつくります。こうすると断熱材効果があるからです。ヒトも、寒くなってからだが凍えてくると、鳥肌が立ちます。これは進化の名残かも知れません。放熱を防いでも体温が下がり続ける場合、視床下部は「熱をつくれ」と命令します。寒くなると自然にブルブルとふるえ出すのは、視床下部からの熱を発生させるという命令が筋肉に伝わるからです。

身体が体温よりも暑い環境にさらされると、視床下部からは「熱を放出せよ」という指令が出ます。先ほどとは反対に、毛細血管を拡張させ末端の血流をよくすることで、熱放出を高める。それでも体温が下がらない場合、視床下部は「汗を出せ」と命令します。皮膚の表面で水分が気化して水蒸気になる際、皮膚表面の熱を奪います。これを気化熱といいますが、この気化熱を放出することによって、体温を下げます。このとき、皮膚の表面に空気の動きがあれば、熱放散は促進されます。夏の暑い日に扇子や扇風機を使うと涼しく感じるのは、このためです。ちなみに、汗をかくことのできる恒温動物は人間だけだそうです。
「気化熱」では、水1mLが蒸発すると0.58kcalの熱を奪うといわれています。人間の身体もこの水の性質を利用して、発熱時には汗を出して熱を下げようとします。 やっと水の話になった・・・体温が高ければ高いほど、汗の量が多くなっていきます。汗をかくということは、身体から水分が外に出ていってしまっている状態です。そこで発熱時に水分補給をしないと、脱水症状に陥ってしまいます。

感染症などにみられる発熱は、体温調節中枢の設定温度が発熱物質などによって高い水準にされたために起こります。仮に、設定温度が40℃に上げられてしまうと、体温調節中枢はこの温度になるまで体温を上昇させようとするため、あたかも寒い環境に置かれたのと同じ状況になります。発熱の際の寒気(悪寒)やふるえなどは、こうした対寒反応の一種です。解熱薬などにより発熱の原因がおさまり、設定温度が37℃に戻ると、体温調節中枢はこの温度にまで体温を下げようと働きます。汗をかくと熱が下がるのは、身体の中で酷暑にさらされたと同じ反応が起こっているからです。

一般に37℃が発熱の境界線のように思われていますが、平熱には個人差もある。健康な日本人(青年男女)の腋窩で測定した体温の度数分布をみると、平均値は36.89±0.35℃だが、その変動範囲は35.2〜37.9℃に及んでいます。平熱が35.5℃の人が37.5℃になったら、平熱が36.5℃の人が38.5℃の熱を出しているのと同じ。また、子どもは大人に比べて代謝が活発なため、一般に平熱は高い。

[出典]『解剖生理をおもしろく学ぶ』(編著)増田敦子/2015年1月

やはり水が体温調整に絡んでいるのだが、脳内温度が基点、体内での酵素作用の温度依存とその重要性がよくわかる面白い話だと思います。

体温でヒットする商品類




posted by 水乃博士 at 18:18| Comment(0) | 水と緑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月18日

水乃博士の「水と緑の話」肉食と水環境問題

肉食と水環境問題

「水と緑の話」を再開するのに時間がかかってしまい、すみません。
水乃博士は、ようやく今週から足場を中国に移して活動を始めました。
先ずは中国の水をきれいにしたいと思います。

さて今回は、人間の食生活の見直しに関わる、肉食と水環境問題について語ることにします。
牛肉1kgを作るために必要な水は 15,415リットル (94% green, 4% blue, 3% grey)、
豚肉1sを作るために必要な水は  5,988リットル (82% green, 8% blue, 10% grey)
鶏肉1sを作るために必要な水は 4,325リットル( 82% green, 7% blue, 11% grey)
卵1パック(1.6kg)を作るために必要な水は 1,960リットル( 79% green, 7% blue, 13% grey)
牛乳1リットル作るために必要な水は 1,020リットル (85% green, 8% blue, 7% grey)
牛革1s(革製ランドセル1個くらい)を作るために必要な水は 17,093リットル (93% green, 4% blue, 3% grey)
トマト1sに必要な水は214リットル(50% green, 30% blue, 20% grey)、
米1sに必要な水は2,497 リットル(68% green, 20% blue, 11% grey)、
パン1sに必要な水は1,608 リットル(70% green, 19% blue, 11% grey)です。
(Hope for Animals HP 環境と畜産より)

WaterFootPrintの考え方において、消費される雨水(green water)、灌漑用水(blue water)と投入後、環境中に放出された窒素とリンに対するgray water(希釈水)という区分けがあります。
Greenは自然で手にできる水を使うケース、Blueは人為的な回収、水処理を経た水、Greyは廃水、廃液が出た場合にそれを自然に返すために使う水です。
じつは、このGrey部分が本当にグレーであり、私のような技術者にはとても困るのですが、上記のデータを信じて話を進めます。
栄養素の話は措いておいて、牛肉1kgに水15トンというのはショッキングな数字です。
トマトを野菜の代表と見たとして中ぐらいの3個で、ドラム缶1本の200リットル程度ならば、それでも多いと感じつつ、0.5%という歩留まり?(水保存効率という)ながら、環境的には許せる気がします。
豚肉、鶏肉が1kgに約5トン。ドラム缶1本200L の水がわずか40gの肉にしかならないと思うと、悲しくなります。
米や麦1kgでは、2トン程度の水使用とすると、これは結構効果的な使い方なのではないかと思います。
肉食を博士が否定するのではありません。水環境という面からみると、この使い方は極めて非効率的かつ、環境にやさしくないことと感じます。また、飢餓貧困の問題からみれば、牛肉1kgに使う水量があれば、一般的な穀物ならば10kg程度は生産できるという乱暴な試算になるので、菜食主義、豆類信奉、雑穀主食などが行われるのもよくわかります。
人類が他の動物種よりはるかに増えすぎて、食物生産を行う以上は何処かでこうした歪みが発生するのは致し方ないにせよ、水処理技術者の立場からみて何とかもっとうまい水の使い方を考慮できないか、あるいは肉食のあり方を感情や宗教ではなく、栄養学的、衛生学的な見地から見直すことが必要だと感じました。
環境面では、リン、窒素、硫黄、炭酸、塩類の循環の偏りということになるのですが、水処理だけでの解決策は、見出せそうにありません。

では、次にわかりやすい指標となった温室ガス排出量を食品別に示します。
1. 羊肉 39.3 kg
2. 牛肉 27.1kg
3. チーズ 13.5kg
4. 豚肉 12.1kg
5. 鮭(養殖) 11.9kg
6. 七面鳥肉 10.9kg
7. 鶏肉 6.9kg
8. ツナ缶 6.1kg
9. 卵 4.8kg
10. じゃがいも 2.9kg
11. 米 2.7kg
12. ピーナッツバター 2.5kg
13. ナッツ 2.3kg
14. ヨーグルト 2.2kg
15. ブロッコリー 2kg
豆腐 2kg
豆(乾燥) 2kg
16. 牛乳(2%脂肪分) 1.9kg
17. トマト 1.1kg
18. レンズ豆 0.9kg  (NY GREEN FASHION HPより)
羊肉が意外な数字ですが、チーズの排出ガス量があまりに多いことに驚きました。こんな数字を見ていたら、確かに、菜食と豆類食を進めたくなりますね。

ことをひっくり返すわけではありませんが、肉食は美食文化であり、おいしい食事のエッセンスには違いありません。ただあまりにも生産効率が悪い・・・という言葉を残しておきます。
肉食でヒットする商品類:

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

三育 完熟トマトソース 野菜大豆ボール 100g
価格:259円(税込、送料別) (2018/4/18時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

三育 リンケッツ(小)190g (5cm x 12本入り)
価格:405円(税込、送料別) (2018/4/18時点)



posted by 水乃博士 at 15:32| Comment(0) | 水と緑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
リンク集